IH加熱の説明

About IH heating

・IHの特徴と利点

1.直接加熱

2.制御性が良い

  • 操作性が良い
  • 自動化が容易
  • 設備の小型化

3.エネルギー密度の調整が可能

  • 急速(高速)加熱ができる
  • 局部加熱ができる
  • 加熱分散が可能

上記の特徴から、
加熱速度を上げることができる

・IHの原理

加熱コイルに電流を流すと磁力線が発生します。
その上部にワーク(磁性体)を置くと、ワークに渦電流が流れワーク自体が発熱します。
高周波IH加熱は、20kHz~50kHzの電源装置の加熱用インバータとワークコイルで 構成されます。

・IH加熱コイルの例

IH加熱コイルには、次のような種類があります。

IH heating coil1
丸型コイル
応用例


・平板加熱

IH heating coil2
円錐形コイル
応用例


・るつぼ形状容器加熱
・球体容器加熱
・中華鍋形加熱

IH heating coil3
角型コイル
応用例


・平板加熱

IH heating coil4
R型コイル
応用例


・回転ドラムの加熱
・R型容器の加熱

IH heating coil5
ラセン形コイル
応用例


・パイプ加熱

上記のコイルを組み合わせることも可能です。

丸型コイル組み合わせ
応用例


・分散加熱
・容器複数加熱

丸型・角形の組み合わせ
応用例


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・IHインバーターの種類

IHインバータは、被加熱物に電磁誘導をかけるために最適な周波数25kHz~50kHzの電源を作り出す装置です。
当社では、市販されているIHインバータ(下記表)を使用し、お客様のご要望により 加熱に必要とされる熱量を計 算(実績例を参考に)し、IHインバータを選定します。 下記表のIHでは対応できない場合、ご相談により専用のIH インバータの製作も出来ます。

また、これだと20kW以上のものは作れないのでは?
と思われる方もおられると思いますが

7kW × 3台 = 21kW

というように、数台をつなげることによって様々な出力の調整が可能です。

インバータ種類 消費電力(kW) 電圧(V) 周波数(Hz) 相数 容量(kVA) 寸法D×W×H(mm)
2.5kW 2.5 AC180〜242 50/60 単相 3.3 290×250×95.8
3kW 3 AC180〜242 50/60 三相 3.4 360×340×140
5kW 5 AC180〜242 50/60 三相 5.6 360×340×140
7kW 7 AC180〜242 50/60 三相 8 365×350×175
10kW 10 AC180〜242 50/60 三相 11 465×350×205
15kW 15 AC180〜242 50/60 三相 17 565×350×205
20kW 20 AC180〜242 50/60 三相 35 610×306×376
※ インバータ寸法

水1Lを1°C上昇させるために必要な熱量は1kcal 鉄1kgを1°C上昇させるために必要な熱量は0.1kcal。
たとえば、1kWhの熱源では、860Lの水を1時間で1°C上昇させる事が出来ます。
実際の計算では熱損失があります。熱損失分を考慮した熱源を選定する事が必要です。

・IH加熱の応用例

IH加熱の用途には、参考例として次のようなものがあります。

application

平板・曲げ板の加熱
用途・製品例

■化成品関係
金型の加熱、材料加熱、溶剤加熱

■各種研究室
加熱機器

■製造関係
自動化ラインの加熱、加熱機器の加熱

■食品関係
電磁テーブル、グリドル、スチーム・オーブン

使用温度範囲

0〜300℃程度

application

タンク・槽の加熱
用途・製品例

■化成品関係
反応容器加熱、その他

■各種研究室
反応容器加熱、その他

■製造関係
加熱水槽、容器加熱

■食品関係
ゆで麺機、フライヤー、容器加熱

使用温度範囲

0〜300℃程度

application

パイプの加熱
用途・製品例

筒状金型加熱
パイプ加熱流動液体加熱
過熱蒸気発生
空気加熱

使用温度範囲

500℃程度

application

平板・曲げ板の加熱
用途・製品例

加熱乾燥
食材の炒め工程
溶剤の加熱撹拌処理

使用温度範囲

300°C程度(但し条件により500°C迄可能)

application

コンベア
用途・製品例

図のようにコイルを配置することにより、
工場の製造ラインなどのコンベアにも応用できます。
※ 移動するワークを停止させ加熱終了後移動

使用温度範囲

500℃程度

・資料ダウンロード

このページには当社の提案書や図面等のデータを置いています。